特撮男と何かに憑かれた話⑫-2
⑫-2
「手を繋げば暖かくなるかも…」
そう言った特撮男さんですが、
グルてんはもうこの時点で肩の重さによる疲労、精神の磨り減りと進まない東京行きでイライラモヤモヤグラグラしていました。
さりげなく仕事用かばん(そこそこ大きい)を特撮男さん側にしていたのに…
でまあ「え~と…」と考えるわけです。即答したいところですが
だって、↑上記のような状態で半分決められないことにグルてんはイラついてるし、
(自分から行こうと言ったなら仮のスケジュールでいいからつくってこいよ。とか)
しかも人通りのすくないところならまだ「(じゃあ試しに…)」となるけど、
めっちゃ繁華街の明かりのピカピカした道。
しかも10~20代前半ならともかく後半の男女。そこそこ大人が人目をはばからず手を繋ぐ…
そしてなにより、グルてん…
肩にそこそこ大きめのショルダーバッグ掛けてるのに(謎の肩の重みでさらに辛い)
それで手を繋ぐて…
両手塞がり どういう状態になるんだ
ていう100%自己中の考えMAXでした(これを「え~…」のほぼ一瞬で考える)
で、なによりもグルてん、以前は特撮男さんと手を繋いでみたいと思っていたのに今日はぜんぜん…むしろ
嫌
という…
気持が間逆に。
なので
「えっと、まだそういう関係でもないし…」
とやんわりぼかす。
そして案の定、こんなフったような言い方は特撮男さんをがっかりさせました。
そして特撮男さんの車で帰っていると、特撮男さんのもうひとつの勇気(?)
「家まで送ってきましょうか?」
・・・
だーかーら!
前も言ったでしょ…
自転車or原付通勤だって!
それに駅の駐輪場に止めてるって事も散々言ってるんですけどね。
この時にグルてんの優しさがMAXなら送ってもらってまた駅まで自転車を取りに行くのもアリですが、こんな肩の重み状態で歩きに15分も掛けられないし寒いし。
てか話聞けよ 覚えておけよ
「あ、いえいえ…自転車を駅にとめてるので」
「あ、そうですか…」
なにしょんぼりしてんじゃー
私が悪いみたいになってる…
そして多分2回フったフられた感じだよねこれ…